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1.Bonito y Sabroso (Vo. Benny Santos) 2.Perdón (Vo. Tania Tania,Coco Freman) 3.Tu Me Sabes Comprender (Vo. Yenni Valdés) 4.Fiebre De Ti (Vo. Coco Freman) 5.Mucho Corazón (Vo. Coco Freman,Yenni Valdés) 6.Que Te Hace Pensar (Vo. Anabel Lós) 7.Obesión (Vo. Anabel Lós,Coco Freman) 8.La Vida Es Un Sueño (Vo. Tania Tania) 9.Me Voy Pal Pueblo (Vo. Mario Rivera) 10.Santa Isabel (Vo. Benny Santos)
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キューバ音楽に興味があるならば ベニ・モレという歌手についても知っていることが いくつかあるでしょう。
比類なき歌声と、天才的なカンの持ち主だったこと。 素朴な生活に喜びを見出す人物だったこと。 もちろん、その歌声を何らかの形で 耳にしたこともあるはずです。
現役のキューバ人ミュージシャンにも 「影響を受けたアーティスト」として ベニ・モレの名を挙げる人は少なくありません。 その「名歌手」の存在は、 キューバ音楽を愛する、我々にとっても 神格化されたものとして 映っているのではないでしょうか。
ベニ・モレが得意とした楽曲を、取り上げることは 彼の強烈な印象を、背負い込んでの作業ですから そのアーティストにとっては、とても難しいことと察します。 オリジナルの持つ尊さを失わないように、 伝説的な名歌手を、冒涜することにならないように、 考慮しつつ向き合うことでしょう。
ところが、です。 ホセ・ルイス・コルテスは本作品にて、実に大胆に ベニ・モレに取り組みました。
コロで参加しているトニー・カラが、1995年にリリースした 「Tony Cala Canta A Benny More 」が 王道のカヴァー集だったとするなら これは、異端に当たるかもしれません。 が、絶大な面白みがあります。 ホセ・ルイスは、今回は 偉大なる存在を前に、臆することなく、 得意のブラス・アレンジをおおいに生かし どこまでも華やかに、力強く、いかにも現代的に ベニ・モレ・ナンバーを料理したのです。
冒頭は「ボニート・イ・サブロッソ」。 これがあの曲? と意表をつくイントロが アルバム全体を象徴しているかのようです。
女性ボーカルを起用した♯3、♯8あたりが なんとも情感に溢れており たまらない、と思うのですが マジート・リベーラがリードを取る♯9も ボーカリストの味を存分に生かしたつくり。
これだけのアレンジを施されても、それぞれの 曲、そのものの美しさは、損なわれるどころか むしろ際立つようです。 これは、いかにベニ・モレ・ナンバーが 魅力を備えた、楽曲ぞろいであったかということを 証明しているような現象ではありませんか。
(DJ KAZURU ★ 2005/06/20)
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