公式にリリースされたアルバムはこれ一枚きりの Sello L.A.ですが 現在もキューバ国内にて、精力的に活動を 続けています。
本作品には、全10曲収められているわけですが まあ、どの曲もどの曲も恐ろしい程に 腰に来るTimbaづくし。
フレッシュなエネルギーと勢い。 低音をあますことなく強調した、明るいティンバから 紡ぎだされる、高揚感。 この湿り気のなさも、 ちょっとトリッキーに遊ばせてしまう部分も ぐっときます。
Sello L.A 中心人物の一人 Juan Carlos Perez Cardenas (P.)は 時を経て、BIMBO G の名で2005年に "Ahora me toca a mi !!!"(ENVIDIA A70 7121) という作品をリリースしています。 正統的なキューバ音楽の 流れを損なわない、ラガ・サルサへの試みが 好感をさそう作品ですが、このように長きにわたり 活躍し、才能を発揮できるアーティストを輩出する オルケスタならではの充実度が Sello L.A のこのアルバムには確かにあるのです。 これを聴いて、やはりSello L.A は鋭い嗅覚を持って 新しい音楽を作っていこうとしていたのだなと 再確認したものです。
キューバ産のティンバと、一口に語っても 土っぽい香りの高いもの、ソウルフルなもの、より ポップを目指すもの、など多種存在していますが Sello L.A は垢抜けた、かつ腰に来るダンスミュージックとしての ティンバを、とことん突き詰めたといったところ。
♯1、♯5などが分かりやすいかと思われますが あなたの腰もきっちり直撃してくれるはずです。 「Timbaで踊るのが好き」と自認する向きであれば 必ずや手元に置かれるべき1枚かと。
(DJ KAZURU ★ 2005/08/15)
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