KING CHANGÓ〜つづく 053
KING CHANGÓ
1996 9 46288-2 Luaka Bop /Warner Bros.
1.Don't drop your pants
2.Confesión
3.God damn killers
4.So sweet
5.Empty hands are my weapon
6.Melting pot intro
7.Melting pot
8.Revolution /Cumbia Raggae
9.African fever
10.Pisando la serpiente
11.Latin ska
12.Torero
13.French lady

これ、本当にタイトルが「つづく」でいいの?
なんで突然日本語?? 
よく分からないのですが、そのことに象徴されるように
自由奔放なミクスチャー感覚に溢れた作品です。

ベネズエラのバンドということですが
当時の活動拠点はN.Y.
GUACO然り、この国はたまに
とんでもない発想を持つミュージシャンを
輩出する運命を背負っているようです。

スカ・クンビア・ファンク・アフリカン
・ラテン・フレンチ・レゲエ。。。
ざっとタイトルを見回しただけでも、これらの音が
入り乱れていると想像できるのですが、そういったジャンルを
単純に取り入れているというに、留まっていないのが
このバンドの空恐ろしいところです。

ラテン・ルーツの人がN.Y.に出てきたからというだけで
こんな作品を生み落とせるものではないです。

ラテン・ロックという言葉には収まりきれない内容。
どちらかといえば、ラテンとは反対の側面から
眺めるのが正解の作品かもしれません。

当然、
英語、スペイン語、といった言語の問題も
彼らにとっては、たいした壁ではないようなのです。
人々が、なぜかひっかかってしまう
垣根をやすやすと乗り越えて
あまりにも、見事に
「俺の好きな音楽」全てを「俺の味」でまとめてしまった。
言ってしまえばそれだけのことながら
ここに到達することの出来た人は
どれくらいいるのでしょうか。

私のフェイバリット曲は
♯7「Melting Pot」 ですが
アルバム全体がメルティング・ポットの様相を呈しています。
しかも、小難しいこと一切ナシで
音楽は、楽しむに尽きる、ということを
体現してくれています。
このユーモア感覚をきちんと備えているということが
また、素晴らしく彼らの価値を高めている。

”Luaka Bop” は以前も紹介しました
ロス・アミーゴス・インビジブレスをも、抱えていたレーベルですが
90年代後期、最も面白い音楽を発信していた
レーベルのひとつです。
「きわめて現地的なラテン音楽」に親しんでいる耳にも
相当な刺激を与えてくれることでしょう。

(DJ KAZURU ★ 2005/12/05)

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