我々日本人にとって、リセット・メレンデスといえば サルサ云々よりも以前に、”Goody Goody” の大ヒットで 知られていますよね、そう「グリグリ、ピザマン」 (♪Goody,goody〜 Do you wanna piece of mine の ’piece of mine’ が「ピザマン」に聴こえるという 空耳アワー的なアレ)です。
その口ずさみやすさが、日本人にことのほか受けまして 来日プロモーションなども大々的に行っていましたが その名のとおり、彼女はラテン系だったわけで 本作を 「一発屋的大ヒット」 の後にリリースした際には ラテン回帰? などと言われたものです。
その内容は、といえば 1998 年勢いをつけていた Sir George レーベルの 典型的なサウンド。 ♯3では、フランキー・ネグロンとデュエットしていますし DLG メンバーも随所に登場。 今となっては 「こんな音が流行っていたよな。。。」 と完全に、ひと昔前の 捉え方にどうしてもなってしまいますが セルジオ・ジョージが全面的に手がけただけあり 充実しています。 こしかもこれ、「グリグリ効果」 でかなりの枚数日本でも 流通したと思われます。 セールスに関してのウラをとったわけではありませんが 売れない売れないと嘆かれるサルサの日本盤としては 珍しい出来事だったのではないでしょうか。 彼女の存在自体は 「J-WAVEチャート今週もまたまた第1位!」 のようなものでしたが、本作は完全なサルサ・アルバムなのですから。
前述の♯3に加えて♯5や♯6を含め アイディアはそのままに、リアレンジをすれば 更に聴き応えのあるものに生まれ変わる可能性のある 曲が目白押しです。
DLG を筆頭に サルサへ新風を吹き込もうと、NY で これでもか、これでもかと画策していたセルジオ・ジョージ。 すごいと賞賛されたり、こんなものはサルサじゃないと非難されたり 扱いかねる存在であったかも知れませんが ひとつひとつ丁寧な作品を手がけ、この時代に残した 名プロデューサーであることは間違いありません。
(DJ KAZURU ★ 2006/10/09)
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