1999
POCH-1836
1. Intro-Optimista
2. Higher
3. Emerald Life (Nunca Tan Fermosa Cosa Vido)
4. Let It Go
5. Play It By Ear
6. Zurich Samba
7. Thinking Of You
8. Full Bottle Of Soul
9. Tomorrow’s Sunrise
10. Oasis
11. Mango Margarita
12. Suspirar
13. Let Me In
マンディ満ちるはサルサシンガーでもなければ
特にラテンを根幹としている人でもないのですが(クラブ・ジャズ、
ハウスのイメージの方が強いでしょうか)クラブシーンで
ながきにわたって支持されている
ある種、カリスマですので
そのマンディの「ラテン・アルバム」となれば
やはり捨て置けはしません。
もちろんベースにあるのは
「クラブ・テイスト」。
全編通して
風が吹き抜けるように、爽快かつ伸びやかな声で
マンディの歌を堪能できます。
ブラジリアンとキューバンのいいところを
かいつまんで、クラブライクなアレンジに生かしているのですが
そちらの方も、大沢伸一はじめセンスには
ぬかりない方々が固めているようです。
ラテン風味の強さや、現地の音楽への理解度だけで
物事を進めると、まったく分からなくなってしまう
格好よさ、粋、心地よさ
といったことが、ここでは何よりも
重要視されるのです。
マンディ満ちるの存在はそちら側から
ラテンを攻めた場合、絶大だということは
数曲も耳にすれば分かること。
ですから
どの曲も、ラテン云々ということでなしに
耳を程よく刺激してくれるわけですが
ティンクーバ的「耳」においては
♯7の存在あってこその、本作品です。
これはシスター・スレッジの「thinking of you」を
サルサ・アレンジでカヴァーしたもの。
カシーノで踊れるくらい、しっかりサルサしてることは
嬉しい驚きでありましょう。
冒頭に述べたとおり、サルサシンガーではない
彼女ですが、曲の理解度と、天性のリズム感で
とにかくクールな仕上がりになっているのです。
”Monday+salsa+thinking of you!”
なんと素晴らしい企画でしょう。
しかも1999年にこういったことをやろうと
考え付いているあたりに、彼女の鋭さが
垣間見れます。
余談ですが、マンディ満ちるは、ジャズ・ピアニストの秋吉敏子と
サックス奏者チャーリー・マリアーノを親に持っています。
しかし、それだけのことでは説明付かないくらい
豊かな音楽的才能を携えて
この世に生まれてきた人なのだと思います。
(DJ KAZURU ★ 2006/02/06)
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