北方謙三 著
「白日」 拝読。
たまらんハードボイルドだった・・・
たまに北方ハードボイルド
読みたくなるのですが
必ず「その世界に浸れる」
安心感がある。
ヤクザも出てこないし
撃ち合いがあるわけでもないけれど
こういうしんみりした
ハードボイルドもあるんだな。
漁師町に流れてきた
男。
マニアの間で
人気のルアーを作っている。
漁にも出るが
孤独に暮らしている。
かつては
稀代の面打ち師として
一つの能面が
数百万で取引されたという・・・
そして
彼の復帰を望むひとびとが
現れて・・・
ま、そんな話でしたが
男の一人暮らしの中で
大鍋で作られるフォン・ド・ボーだとか
魚の味噌漬け、はたまた
晒で巻いた牛の塊肉を
熟成させる・・・なんてディテールが
北方ワールドで楽しめました。
ワインもすごい勢いで
飲む描写がつづきますが
ヴィンテージやシャトー名など
どうでもいい
酒はうまいかまずいかだ。と
言いつつも
オー・ブリオン
クラスをバンバンあけてます。
旨いに決まってるよー!!!
そして思うのは
ワイン愛好家は
いっときアホみたいに
収集するけれど
ある時期、生きている間に
飲みきれる量に気が付いて
人を誘って
消費し始めるということなんだよね。
老いると酒量も
減るし、若くて内臓が
元気な時期に
飲めばいいのだけど
その時は「熟成」に余念がなく、また
出し惜しみをして
良いワインは自宅にこっそり
隠している、というのが
よくあるパターン。
(DJ KAZURU)
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