「色っぽいキモノ」
井嶋ナギ 著 拝読。
着物関連本
いっぱいありますけど
これは
「色っぽい」
というより
「仇っぽい」
シチュエーションでの
着物の着こなしに
はまっている著者の趣味的な本。
わたくしも
任侠映画の藤純子とか
岩下志麻とか好きなので
気持ちはわかるな。
江戸時代の歌舞伎に見られる
きものの扱いとか
泉鏡花などの
文学に描かれている
芸者の着こなしにも
触れていて
なかなか
勉強なさっているわ・・・きっと
花柳小説を
いっぱい読んでいるはず。
全体的に
「普通の人がやったら
常識はずれと言われて怒られそう」
な、着こなしに「粋」を見出している
例ばかり紹介されていますが
極め付けが
窮乏状態にあった宇野千代先生が
葬式に浴衣で(!)参列したことが
あったというエピソード。
なぜかそこにいる誰よりも
立派に見えたそうで、それを
白洲正子が
「要するに着物なんて
きる人次第でどうにでもなる」
と評したのだとか。
10回生まれ変わっても
そんな着こなしムリそうですが
こういうのが
着物の面白さのひとつなんだろうな。
(DJ KAZURU)
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