1996
magic music C-0019-3
1 Nube Pasajera 2 Amor De Subasta 3 Super Turística 4 Dime A 5 El Temba 6 Yuya La Charanguera 7 Que Te Lleve Otro 8 A Mí Me Gustan Todas 9 Homenaje A Los Cabilleros 10 Siempre Estarás En Mí |
いわずと知れた、キューバでもっともポピュラーな
オルケスタのひとつがチャランガ・アバネーラ。
このアルバムは、元気で、明るく、少し猥雑な
チャランガ・アバネーラの魅力が全開。
リリースされた時期と照らし合わせれば、これが
いかに衝撃的に新しく、本格的なティンバの時代の到来を
告げたものだったかということも、お察しいただけるでしょう。
この作品のリリース当時、
ふりそそぐ太陽の光のように明るい音を聴いた瞬間に
ぐっときたのです。
探していた音が、ここにあったという喜びを得ました。
あっけらかんとしたムードと、腰に来るビート感の
共存がたまらなかった。
何より、フレッシュさもアピール・ポイントのひとつにしていた
彼らのテンションの高さに、興奮させられたものです。
このオルケスタの看板歌手だった
ミシェル・マサは、当時誰よりも輝いていました。
リーダーのダヴィ・カルサードという人は
こうした、才能を見事に料理できる人なので、使い勝手の
難しい、大型の人材をとても上手く生かしました。
彼を筆頭に、個々のメンバーは実力は一定以上で
ありながらも、勢い重視のように思えるかもしれませんが
ダヴィのコンセプトと統率力があればこそ、ここまで
クオリティの高い作品になったのです。
キューバの風俗とキャッチーなメロディ、そしてティンバらしい
アレンジが見事に融合した♯5は
彼らの代表曲であると共に、キューバのティンバを代表する一曲です。
もちろん、他の収録曲も、劣らぬ出来で
思わず一緒に歌いたくなるポップな曲だらけ。
以前、松任谷由実が
「長年日本のポップス界を見てきて、
シンガー・ソング・ライターという人たちも山ほど出てきたわけだけど
自分には『中央フリーウェイ』という名曲を作ったという自負がある。
あれほどの曲を、書けるなら書いてみろと思う」
と、いうようなことを言っているのを
雑誌か何かで見たことがあります。
メロディの普遍性、親しみやすさ、日本語の歌詞、ポップスとしての魅力
すべての均衡が保たれたという意味でも、純粋に「いいな」という感覚的な
部分においても、『中央フリーウェイ』は日本のポップス史に残りうる
名曲だと思います。
ダヴィも思っているのではないでしょうか?
「”TEMBA”ほどの曲を世に出せるなら、出してみろ」と。
(DJ KAZURU ★ 2005/10/10)
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