クリスマス特番?の
BS日テレでやった
久保田利伸のキューバ音楽体験番組
見ました。
有名バーやレストランの訪問
葉巻体験などはともかく
バンボレオのリーダーに会いに行って
その音楽を間近で経験する
久保田利伸の姿をみて
私の心中には
いろいろなものがよぎりました。
久保田利伸は
キューバ音楽の魅力を
ざっくりながらも
「間違いなくすごいもの」
だと認識したと思うコメントが
多く見受けられたからです。
久保田利伸といえば
今はなき音楽雑誌
ADLIBが、推しに推した
日本人アーテイストでした。
洋楽フュージョンを主に取り上げた
ちょっとツウ向けの大人な
音楽雑誌(2010年に休刊)でしたが
彼はデビューからずっと
その雑誌で応援してもらっていたと
記憶しています。
実際に売れてるアーテイスト、に
なってからも
この雑誌との関係は密接なものでした。
私は
ADLIBの音楽ライターの
端っこに在籍させてもらっていました。
15年以上も前ですが
私があまりにキューバ音楽のよさを
売り込んだものですから
編集長が根負けして
見開きのページをくれました。
わたくしはそこで
チャランガアバネーラにKLIMAX
バンボレオ、イサックデルガードなど
とりあげました。
その際
担当編集者となった方に
理解したうえで
記事を掲載してもらいたいと思いました。
だから
打ち合わせの時
編集部にたくさんCDをを
もちこみましたが
彼はほとんど無反応でした。
まさに久保田利伸が
キューバのコンサート会場で聴いていたあの曲でしたが。
雑誌の中心サウンドと
ずれたキューバ音楽の良さは
彼に理解されないまま
でしたが
見開きの記事にはなりました。
その編集部員さんも
音楽がわからない人ではなかった
というかむしろ音楽評論のプロなわけだけど
わたくしが若くて説得下手なこともあって
ピンと来なかったのだと思います。
あれから
15年くらいたち
ADLIBが押しまくっていた久保田利伸は
ADLIBの編集部員が
理解を示さなかった
キューバ音楽に向き合っている。
あの15年前に
彼が
「キューバ音楽てアツイよね」的な
発言をしてくれたら
ADLIBを介して
もっともっとキューバ音楽を
広めるムードになっていたと
思います。
今回番組を見ながら
「15年前に
そういうふうにキューバ音楽を
ほめてくれていたらなー」
という残念さと
「15年後にようやく
たどりついてくれたか。。。」
という嬉しさが
ないまぜです。
音楽雑誌は
大半が時代と流れで
その役割を終えていますが
かつては影響力をもっていました。
ラティーナ、などの専門誌ではなく
「良質な、大人の耳に耐えうる音楽」を
紹介していた音楽雑誌が
キューバ音楽を理解してくれることを
当時のわたくしは
切に願っていました。
また、あの時期こそが
もっともキューバのダンスミュージックが
濃厚に充実していた時期だと
今も思っているので
久保田利伸のキューバ訪問が
ぐっと早まっていたら
もっと素晴らしいサウンドとの
出会いがあったとも思われます。
はー、長い昔話でした。
DJ KAZURU
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