「不意撃ち」
辻原登 著 拝読。
誰かが
ノワールに情を加えた作品が
うまい作家であると
評していたと思うのですが
この短編集も
まさにそれ。
偶然と必然との
あわいで生じた事件。
天災のように避けられない
なにかが起きても
その後の一歩で大きく人生を
変えてしまうのは
自分の意思なのか、それも
運命なのか。
梅川を名乗る売春婦も
家族に黙って一人暮らしを
始める初老の男も
予知能力に悩む
宇宙飛行士も
ボランティア詐欺たちも
誰もがざっとまとめることなど
出来ない人生を歩んできており
その複雑さが魅力。
すっごい密度でした。
DJ KAZURU
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