橋本治著
「お春」拝読。
安政の大地震の直前
大店(ほどでもないのかな)の
一人娘に起こる災難のような
悦びのようなお話。
古典に通じている
作者だけあって
当時の町娘の装束
特に振り袖の描写が見事。
亡き母の残した
箪笥の中身で
母の生きざまを知るというような
くだりも出てきますが
まさに
「どんな着物を身に付けるか」
ということは
「どんな世界でどんな立場で
どんな生き方をしているか」
そのものなのです。
現在の日本では
服装からその人が
会社社長なのか
コンビニのアルバイトなのか
分かりかねることも
多いでしょうが
本当につまらない
装いの時代になっています。
ヨージヤマモトも
何を着るかは
どう生きるかと同じこと、と
言ってたように思いますが
もはやこんなことに
こだわっているのは
時代遅れと言われそう。
DJ KAZURU
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