松岡正剛という人を
知らずにここまで来てしまったけど
世の中すごい目利きが
いるものですね。
日本の芸能まるっと
鋭い論説で。
すごいです。
各芸能に詳しい人はもちろんいて
それぞれに書籍も出てるわけですが
それらを用いて
ここまで深く本質に触れる作業の
できる人って多くはないはず。
ここには
世阿弥の「風姿花伝」から
有吉佐和子「一の糸」
山崎努の「俳優のノート」まで
日本の芸能にまつわる
名著が並んでいます。
その作者たちも
ここまで理解の深い人に
論じられたら嬉しいだろうなあ
それくらい
丁寧な読み解き。
松岡氏は
悉皆屋の息子だそうですが
お父さんがかなり見巧者っていうか
交遊関係も広く
歌舞伎役者とも太鼓持ちとも
親しくしてたようです。
いやはや当節に
面白い人がいたものです。
目利きと目利かずがいて
目利かずは上手を好まず
下手な芸や粗野な芸をよろこぶ。
目利かずをひきつけてこそ
名手ならば下手な芸も
稽古する必要あるのか?
そうではなく
是風が非風を抱き込むべきだと
世阿弥は考えた。
何て言われると
ものすごく納得しますね。
他にも
森繁久彌の歌について
産み字を強調してる、とか
そうそう! っていうとこ
いっぱいあるんですよ。
重要な部分にラインでも
引いたら真っ黒になりそう。
DJ KAZURU
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