増田晶文著
「絵師の魂、渓斎英泉」拝読。
英泉という絵師が好きですが
彼の生きざまもなかなか
魅力的だったようで
けっこう小説にもなっています。
北斎の娘と同世代なので
北斎ストーリーが語られるとき
ちょいちょい出てくる
人物でもあります。
本人は美人画をメインに
したかったようですが
枕絵が評判になったので
淫乱斎という画号もあります。
いい男が描く
いい女。
英泉は40歳代で
女郎屋の主人もやっていたことが
判っており
なんとも色っぽいエピソードの
持ち主なのですね。
江戸文化の表ではなく
裏の顔という印象もあります。
誰でも知ってる存在でないのは
大衆路線ではなく
玄人ウケした人だからなのです。
英泉を題材にした
小説で好きなのは
やはり
皆川博子の
「みだら英泉」です。
欄熟した江戸の
芸術に埋もれて
窒息しそうな英泉の物語で
大好きです。
一人一人の女は顔立ちも躯つきも異なるけれど
共通したひとつの原型がある
歌麿は優婉という原型を女からつかみとった
俺は違うものを
女たちに視る
DJ KAZURU
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