文藝春秋だと選評も
読めるので、芥川賞の受賞作品は
ここで読むことにしております。
「むらさきのスカートの女」
今村夏子著、拝読。
文芸作品ぽさは薄いのですが
久しぶりに芥川賞受賞作品
おもしろく読めました。
奇妙な女とそれを追いかける女。
「これっておかしいんじゃないの?」
って感覚が
うっすら始まり、いつの間にか
沼底まで深まっている小説。
すごく、今の日本に
しっくりくる精神状態が
描かれている感じです。
高樹のぶ子氏が
「むらさきのスカートの女と
黄色いカーディガンの女を
別人だとすれば状況的に無理があり
同一人物だとしても矛盾がある。
どちらでも良い、と
思うことができれば、この作品を
認めることができる」
と選評で書いていて
その通りと思います。
近年まったく共感できない
受賞作も多かったので
けっこう恐怖な展開もある小説ながら
ほっとして読めました。
ところで
紫と黄色は補色関係。
そのようにも読めますね。
DJ KAZURU
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