川端康成 著
「女であること」拝読。
昭和30年代の小説なので
いま
「女であること」の意味は
大分違うのだろうけど
同じように思う部分もあって
あっという間にこの長編を
読みました。
川端康成は苦労の多い
子供時代だったから
殺人犯を父にもつ妙子が
自分に近い感じだったのかな?
対照的に気まぐれで
感情的なさかえ。
不自由ない奥様の座にありながら
若い娘たちに翻弄される市子。
···
妙子もさかえも、そして
市子自身も、女でなければ
いいように思えたりした。
フランスの女の作家の
「第二の性」という本に引用されていた
ある哲学者の言葉が、市子に浮かんできた
「女であるということは
実に奇妙な、不純な、複雑ななにかであって
どんな形容をもってしても
それを現すことは出来ない
いろんな形容を用いると、それらが
互いにひどく矛盾しあって
女ということでなければ
こういう矛盾に耐えられまい
と思われる」
DJ KAZURU
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