
松井今朝子 著
「江戸の夢びらき」拝読。
市川團十郎、初代と二代目の
人生を、初代の妻からの目線で
描いた小説。
何せ松井今朝子さんは、台本なども
実際に書いている歌舞伎通。
実際にこうだったのかなあと、思わせる
説得力があります。
現在も「十八番」といわれる
市川家の定番芝居がどのように
生まれたのか、屋号がどうして
「成田屋」となったのか、三つの枡の
紋の由来は···物語のなかで
明かされていきます。
初代は40歳代で、仲間の役者に
殺されたようなのですが
その前後に南海トラフが震源地とされてる
宝永大地震、富士山噴火、と
大災害も起きています。
同時期に「江島生島事件」もあり
短期間に芝居の世界が変容を遂げたことが
よくわかります。
「助六」の登場人物のモデルについてなど
細かい裏話がちりばめてあって
歌舞伎ファンにはたまらない内容。

銀座の教文館でサイン本を
買い求めました。
DJ KAZURU
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