恒例のTIM★CUBAディスク大賞2020の発表です。
第10位から第7位までは、
新作ではないものを並べてみました。
キューバ音楽界は狭い世界なので
ある企画が受けると追従していく傾向がありますが、
2020年ほど新録ベスト盤が多数リリースされた
年はありませんでした。
新曲を作っても、コロナでライブができない中、
聴衆の反応を確認することができない、
などの制約の中、
取り置きの旧作の新録でつなぐという作戦に
出たのかもしれません。
そんなわけで、第10位から発表です。
Alexander Abreu y Havana D’ Primera
「Aventura Loca」
この曲はManolin El Medico De La Salsa
の1994年のナンバーです。
アレンジもほぼ原曲通り。
現在最強のバンドの一つ、Havana D’ Primeraが
ティンバ・クラシックスを演奏するとどうなるか、
というまさに実験曲です。
それがなんと焼き直しではなく、
新しい輝きをもって25年後に復活しているのです。
ピアノのリフなどは、震えがくるほど。
オリジナルの新曲ではない上に、シングルですので
10位としましたが、事実上の年間ベスト曲です。
新しいものは良いというのは、
欲望の資本主義では、商品価値の重要な要素ですが
過去に良いものがあるのならば、
なにも大したことのない新しいものを
追いかける必要はないという
一つの回答でもありますが、大いに賛同します。
過去の名曲を新録でどんどん取り上げてほしい限りです。
(福田カズノブ)
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