また松岡正剛 著
「サブカルズ」からですが、彼は
民主党時代の経産省が推進した
「クールジャパン計画」についても
膝ポンな見解を述べています。
松岡氏も声をかけられ
副座長をやったそうですが
上っ面の企画で茶番、だったとか。
私にも記憶があるのですが
青木美沙子をかついで
ロリータに「カワイイ大使」を任命したり
確かに上っ面のような「クールジャパン」を
NHKで取り上げたりしていました。
松岡正剛という人に
白羽の矢をたてたまでは良かったのに
上手くいかないものですねえ。
以下、引用
・・・
最初に言ったのは
「クールジャパンという看板を
降ろしなさい。さもなくば
クールジャパンを
江戸、室町、平安まで
さかのぼって可視化しなさい」
ということだった。
これは一言で言えば
日本のクールは
「数寄と傾奇の感覚」
にこそあらわれてきたということで
それなら日本は「際」をめぐった
ジャパンクールを持ち出させる。
ところが永田町と霞ヶ関は
そういうとはいっこうに
お留守にしたかったのだ。
(中略)
アニメ、コスプレ、おたく
かわいい、電子ゲーム、初音ミクを
クールとしたいなら
「数寄と傾奇の感覚」こそを
これに負わせるべきだった。
クールとは
「安易な変化を嫌う変化のスタイル」
なのである。
それをジャパン・クールで拾うなら、
をかし、吹抜屋台、あはれ
バサラ、数寄、無常、枯山水
オリベ、粋、真行草等を持ち出して、
これを
春信、若冲、ハイカラ、夢二
魯山人、寺山修司、あしたのジョー
日野皓正、井上陽水、桑田佳祐
AKIRA、土屋アンナ、そして
草薙素子や初音ミクに
装ってもらえばいいわけなのだ。
そんなこと
どうしてわからないんだろうね。
もうひとつ、
パンチアウトしなければならないことがある。
アメリカン・クールも
ジャパン・クールも
そこに凭れてはダメだということである。
ちょっと突き放していないといけません。
(第1516夜)
・・・
そして別項では
「かわいい」について更なる辛辣なご意見
これも面白いので
以下、引用。
・・・
「かわいい」問題のほうは
実は、その後も
たいして研究されていない。
たとえば「をかし」や「あはれ」や
「粋」や「伊達」の流行と
「かわいい」の流行とは
何が根本的に異なるのか、そこまで
踏み込んだものもまったくない。
それどころか
いま流行しているのは
「かわいい」の増産の乱舞であって、
それが「萌え」や「うざったい」の
支流にまで至ったのだった。
気になるのは
世間から差別語が退治されるようになってから
とくに
「かわいい」が氾濫したということだ。
その結果かどうかは知らないが
日本は物差しの目盛りが粗くなり
棒読みがまかり通る
世の中になっていったのである。
(第1172夜)
・・・
DJ KAZURU
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