「11月のギムナジウム」
萩尾望都 著。
漫画の古典と言ってもいい
タイトル作品のほか
1971年に発表された
美しい短編が詰まっています。
大人になって読む方が
じーんと来るような作品。
イギリス、ドイツが舞台ですが
まだ気軽に海外の情報が手に入らない時代に
良くこんな絵が描けたものだと思います。
萩尾氏は、観光地の
絵はがきのスミに写っている
植え込みなども明らかに日本のものとは
異なるので、そういったものを
見て描いていたと自伝本で
言ってますが、素晴らしい努力。
14才の少年が
寄宿舎生活で知る秘密。
別れた父を訪問するときの
繊細な感情。
生き別れた双子の
引き寄せ会う力。
主人公は子供でも
描かれているのは子供っぽい
ものではなくて、時に
美しく残酷な詩のよう。
DJ KAZURU
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