
大学の同級生のお母様が独学で
若い頃にお描きになったという
日本画。
山種美術館にありそうな美人画ね。

雪景色にふさわしい番傘と
つまがわを着けた下駄。
梅の羽織に矢羽根の着物。
赤い櫛に、かのこの手柄が若い女性らしい
華やかさ。
私が友人と知り合ったとき
これを描いたお母様は
すでに病で臥してることが多く
ベッドのなかで娘のためにセーターなど
編んでらした。
そのセーターの出来映えが素晴らしくて
感心したものだけど
多才な女性だったのだな。
50歳で友人のお母様は亡くなり
間もなくして彼女のお父様は
再婚した。
なぜか3人の子持ちとの再婚で
友人の家はあっという間に
後妻の家族に占拠され、いくつもあった
このような絵は後妻の手で
庭で焼かれたそうだ(もっと
他の作品も見たかった)。
友人はその後よいおうちに嫁ぎ
ずっと幸せそうなので半分笑って言える
思い出話だけれど、当時は本当に
つらい思いもしただろうなあ。
時間薬って言葉もありますが
3年くらいで効くこともあれば
30年かかることもありますからね。
DJ KAZURU
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