「プリズン・ルール」
KEI 著、拝読。

東京キララ社なるサブカルチャー的な
ものを扱う出版社があるのですが
そこから出てる「日本人チカーノ」の
アメリカ獄中記。

チカーノってところにアンテナが引っ掛かかり
手に取ったわけですが
チカーノロックとかと
同じようで同じでなかった。

KEI氏はそもそもは新宿でヤクザな稼業に入り
後に覚醒剤を海外で取引
派手に稼いだものの
仲間に売られて獄中の人となるのですが
獄中でメキシコルーツのアメリカ人グループに
気に入られて「チカーノ」の仲間入りを
したというすごい経歴の人。

アメリカの刑務所は映画などで見る限り
職員はバンバン買収されてるし、マフィアの
大物クラスになるとでかい態度で
煙草吸って好きなもの食べてるの何でだろうと
思ってましたが、そういう所なのですね。

武器もみんな所持してるし
KEI氏はナイフを14本持ってるのがバレて
懲罰行きって書いてありましたが
日本だったらナイフを一本も持ち込むことは
不可能なはず。

中国人、ロシア人、様々な受刑者が
いるなかで、乱闘、トラブルは当たり前
(チカーノグループが
純粋メヒコと最も仲が悪いのは
近親憎悪？世界中どこでも同じですね)。
殺人もしょっちゅう起こるので
人間関係を把握して己の命を守るため
絶対やってはいけないことは何か、を
見極めて生き抜く必要があります。

KEI氏はなぜかミシンで洋裁できるので
重宝されたり、仲間を守るための
喧嘩も厭わないし
何より、仲間内のルールを肌で感じることが
できる人のようで、ガチでチカーノの
コミュニティにいたようです(刑務所内だけど)。

ロス疑惑の三浦氏とも
同じ場所にいたことがあるKEI氏は
色々なプレッシャーに耐えられず
彼は自殺したのだろうと言っています。

親や女房を殺した奴は
入所と同時に殺されてしまうのが
アメリカ人の感情らしいので、そのあたりが
死の真相かも知れないですね。

ところで、キューバ人の受刑者についても
書いてあったのですが、彼らは

「キューバ人ほど狂暴な人種はいない」

「殺し方もひどい。
パイプ椅子の足を折って、寝ているところに近づき

それで頭を百叩きとかにするのだ」

「彼らは刑が終わっても強制送還されない。
その理由は、キューバの空港に戻った途端
その場で射殺されるかららしい。
だから
刑が終わってからもイミグレーションの
刑務所に行って、そこでどこか
亡命を受け入れてくれる国を探して待っている」

って書いてあったけどマジかしら？

・・・

アメリカのプリズンでは、女房や
自分の子どもを殺したような人間は
囚人からもお巡りからも嫌われ
容赦なくやられる。

三浦氏逮捕の一件は、向こうのニュースでも
バンバン取り上げられていたから
入所した途端に殺されてもおかしくない。

お巡りもそんなときは
見て見ぬふりをして、犯人が逃げるまで
待ってから非常ベルを押すのは普通のことだ。

・・・

DJ KAZURU