「緋文字」
N.ホーソン 著、拝読。
松岡正剛が「方法文学」において
小説の時代背景も
ピューリタンの生活も
作者の過去も
映画化における問題点も・・・
アメリカ文学を広く見据えつつ
すべてまるっと
まとめてくれている文章が見事で
これはもう「緋文字」なる小説を買って
読んでみるしかないだろう
となりました。
松岡正剛氏にはいつも感心させられてるけど
昨年もっとも感激した
書評(という側面だけではないけど)と
読書体験です。
外国の小説は
キリスト教を知っているかどうかで
だいぶ読み方が変わるのですが
「緋文字」はなかでも特殊な
ピューリタンの世界です。
実際読みましたが、
不義の罪を犯し出産した女性が
重荷に耐えて生きる姿勢は
通常なら不可解に感じるものだったでしょう。
名作かもしれないけど、自分には
よくわからない世界だな、と。
松岡氏の文章、それを踏まえて読めば
非常によく理解できるし
物語に入り込めます。
こういう形で知らなかった小説に
出会えることは本当に幸福です。
よき小説、そこに導いてくれる人は
意外と少ないものですから。
それにしても松岡正剛氏はなぜ
ひとつの小説から、こんなにも視野の広い
分析を展開をできるのでしょう、当面
ついていく所存。
DJ KAZURU
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