「新聞記者、本屋になる」
落合博 著、拝読。
浅草方面へ行くとき立ち寄る
田原町の書店、readin’writin’ の店主が
本を出してました。
スポーツ記者として活躍して
最終的に社説書く人にまでなったということは
新聞記者生活を謳歌できた人なのでは
ないかと思いますが、定年目前で退職するなんて
思い切りいいですね。
彼が毎日新聞で余録を書いていた時期と
購読時期が重なっているので、私は
この人の文章を知らず知らずに
いっぱい読んできたのだと知りました。
リーディンライティンは品揃えがけっこう
自分の本棚と被るので、どんな経緯で
書店を立ち上げた人なのか
気になってはいましたが、なんと
とくに読書好きだったわけでもないという!
これは
殆ど衝撃でした(本屋は読書好きが高じて
始めるものだと思っていた)。
記者の仕事をするうちに
人の話を聞いたり、書いたり、の
そのために資料として本を読んできた
人のようです。
伝統芸能や近代の風俗の
関連書籍を多くしているので
棚の印象が良かったのですが、これも
店主の趣味というより
浅草に近い場所柄だから、と
選ばれた本なんでしょうね。
定年目前で退職、まだ子供が
小さいのに、17歳年下の看護師の女房は
よくぞ書店経営なんて許したな~と
他人事ながら心配します。
書店て儲からないだろうことは
素人目にもわかるので。
ただ得意の「ライティング」の指導や
(書くことに指導方法があったとは!何事も
教えてほしい人がいるんですね)
イベントをしょっちゅう開催しているので
そういった方面の収入でバランスを
取っているようです。
いつも淡々とカウンターで
作業されてる店主ですが、散々
棚をいじくり回して何も買わず
外観で記念撮影して帰った客に
怒り心頭だったことが書いてあり、やっぱ
そういうことは見てるんだね!と
可笑しくなりました。
私は本好きとして、そういう
経営者側の気持ちがすごくわかるので
絶体手ぶらで帰らないようにしています。
というか
何冊か買います。どうせ
どこかで買うのだから気に入った書店で
買うのです。
先日「ゆっくり長く」やり続けたい、と
いうようなことを店主は仰ってましたが
ぜひ続けていただきたいですね。
外観で撮影もしますけど
私のことは怒らないでほしいものです。
こちらは二年ほど前に訪問したとき。
DJ KAZURU
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