
皆川博子初期作品集
「ペガサスの挽歌」拝読。
そもそも読書好きの主婦が
中年になって作家になったのが
皆川博子ですが、近寄りがたいような
人生観、死生観、はりつめた美しさに
裏付けされた文章は
遅く評価された云々に関係なく
ずっと彼女のなかにあったのだとわかります。
少年少女向けという作品であっても
皆川流モラルは崩さない
容赦ない小説です。
デビューから年々上手くなり
ある時「ようやく良いものが書けた」という
心境になる作家も多いでしょうが
皆川博子は別格です。
彼女が書くべきものは
最初から変わらない。驚くべきことに
その完成度も!
1973年発表の表題作
「ペガサスの挽歌」は
年の離れた男の後妻に入った女が
息子たちと性の戯れに及んだことから
悲劇に至る。
と、書くと陳腐なようですが
ここで描かれる
欲望と憎しみは、やはり
皆川博子ならではです。
唐突に幕が切れたあとの
現実に戻れない読後感・・・この悦びの
中毒になっています。
DJ KAZURU
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