2022年4月18日ハバナでホセ・ルイス・コルテスが亡くなりました。
享年70歳、脳卒中が原因とのこと。
早すぎる死です。
近年はコロナ禍もあってNG La Bandaの活動も少なく、
2021年EGREMから「El Tamal」というシングルを
バンドとは離れて、数多くのミュージシャンと共に出したくらい。
この曲は明らかにホセ・ルイス・コルテスの作曲、
それも往年のNGらしい曲調でした。
彼の果たした役割はティンバ誕生にとって
あまりにも大きく、キューバ音楽史に残る功績と
言ってよいでしょう。
サンタクララで育ち、音楽学校EMAで学び、
若くしてロスバンバンにフルート奏者として加入。
そして、1980年代にはアフロ・キューバン・ジャズ・バンド
イラケレで実験的にサルサを演奏。
その後、EGREMのディレクターに就任。
シクロ・シグロプロジェクトを経て、
NG La Bandaを結成。
イサック・デルガード、ヒラルド・ピロートを擁して
まさに新世代の寵児として、
キューバ音楽のスタイルを次々に革新し、
その後活躍するミュージシャンやバンドを
数多く育てました。
私が初めて生のキューバ音楽を聴いたのは
NG La Bandaとパウロの来日のとき。
それを考えると私のティンバへの愛着も
ホセ・ルイス・コルテスが育ててくれたようなものです。
彼の数々の功績は、キューバ音楽史の中で輝き続けるでしょう。
福田カズノブ
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