ちょっと時間がたちましたが、
YumuriとJuan Luis Guerraの来日コンサートの感想です。
Yumuriは、1994年渋谷のライブ・レストラン「ムチャーチャ」に
箱バンとして数か月滞在していた時の曲を
1曲演奏したのが個人的には最も印象的でした。
現在の東京のサルサ・ダンスとキューバ音楽シーンは、
Yumuriバンドの滞在と
その隣の店「バナナ・ボニータ」で行われていた
サルサ・ダンス・イベントが今から思えば大きなきっかけ。
そのころを知らないサルサ、キューバ音楽ファンが
ほとんどとなった今、
時は確実にたったのだと感慨深いものがありました。
Yumuriは、来日滞在後、良質な作品を数多く発表、
今やキューバを代表するソネーロの1人となっています。
今回のバックはルイス、ペドロの兄弟を中心とした「トロピカンテ」。
日本のバンドとしては、最もキューバのビートを忠実に再現できる
バンドといえますが、今回のライブでは前半、
Yumuriのボーカルと同調するのにかなり時間がかかりました。
Yumuriは、会場を煽り、バンドをひっぱり、1人で大奮闘。
後半は彼のボーカルで会場じゅうを盛り上げました。
流石、キューバのトップ・ソネーロです。
イスラ招聘のもう一人、Juan Luis Guerraは、
新木場スタジオ・コーストという大会場でのライブ。
グラミー賞総なめのラテン界を代表する大物アーティストです。
勿論、初来日。
広い会場は7割ラティーノスで埋まり、さながら海外のよう。
Juanの登場からラストまで、ラティーノスは共に歌い、踊り、
仲間と再会を喜び合い、お祭り状態。
まさに、彼らの音楽といえるものを味わいました。
Juan Luis Guerraのサウンドは、バークリー音楽院時代に学んだ、
ポップスのメロディやアレンジで、
べたなメレンゲのリズムを昇華したというつくり。
ボーカルの凄さやバンドの超絶な演奏力で聴かせるのではなく、
アレハンドロ・サンスにも通じる珠玉のメロディや歌詞で多くの人の
心をつかんだのでしょう。
ダンス・バンドではなく、ポピュラー・ミュージックなのだと納得する
メジャー感がありました。
個人的には生のメレンゲ・バンドの演奏を聴いて、
身体にそのビートが直接入ってくる体験が出来たことが収穫。
バチャータ少なめだったのが、やや残念でしたが。
招聘がイスラですので来年、再来日となるかもしれませんが、
1度はライブを見ておくべきアーティストでしょう。
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