皆川博子 著
「開かせていただき光栄です」拝読。
皆川博子の作品の時代物って
ざっくり分けると
日本の江戸期のものと
近世ヨーロッパにわかれるんですが
これは後者。
まるでイギリスのミステリーの
翻訳みたいで、日本人がかいたという
感じが薄いですね、そこが
皆川博子らしさかな。
ミステリーの大きな賞
「本格ミステリ大賞」受賞作なので
結構売れてる本だと思いますが
まだ人体の解剖など認められていない
時代の解剖学者の話です。
腐臭ただよう中での物語なのに
なんかお洒落な感じするんですよね。
解剖医学を志す少年たちの
駆け引きの背景となる
18世紀ロンドンの
今でいう女装バーとか
カフェにたむろする人々の描写も
愉しい。
それにしても
死者の臓器を開いて
「開かせていただき光栄です」とは
すごいタイトルです!
このタイトルを見て
解剖を意味するとはまったく
気づきませんでした。
DJ KAZURU
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