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2023イヴェント休業中、各コラム更新中《TIMCUBA動画有》

18644 2023年現在timcubaのイヴェント休業中です。 コラムは随時更新していますので 各メニューを選択してくださいませ。 https://youtu.be/BELIZJu0ruM 2014年の過去動画ですが 六本木で思いきりダンスと音楽を味..

2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

Ank:

佐藤究 著
「ANK.」拝読。

猿とチンパンジー(エイプ)の
違いもわかってなかった私ですが
人間の起源である類人猿の研究から
なぜ人は言語を獲得できたのか、の
謎に迫るテーマが面白かったです。

鏡を見て、これは
自分であるが自分の実態ではないと
認識する能力も人間ならではの
ものなんですね。進化の研究において
欠かせないことがちょっと専門的に
いっぱい出てくるのですが
こういうことを専門家でもない作家が
書けるってすごいですね。

ちょっと鏡を見るのが
怖くなります。

人と類人猿の違いは
人とAIの差にも似て
研究する価値のおおきいものだと
知りました。

ハイライトは
チンパンジーの警告音に反応して
殺し合う人々の群れ。
古都で起きた一般人の
凄惨な殺し合いのシーンの描きようは
この著者の真骨頂でしょう。

長編ですが一気に読みました。

・・・

ホモサピエンスとは何か
それを調べるには地上にいた古人類が
何故か全て死に絶えている以上
DNAの遺伝情報が我々にもっとも近い類人猿を
研究するほかない。

テナガザル科四属からなる小型類人猿
そして四種の大型類人猿
チンパンジー
ボノボ
ゴリラ
オランウータン

進化の途上において
彼らとヒトは同じ生き物だった時期が
存在した。

その生き物を共通祖先と呼ぶ。
もちろん、どの時点における共通祖先も
現存していない。

それがどういう生き物だったかは分からない。

それでも類人猿だったのはたしかだ。
だかたこの共通祖先のことを総称して
失われた類人猿の一族、ロスト・エイプと
呼んでみよう。

(中略)

700万年前。
このときヒトとチンパンジーは
ロスト・エイプから分かれている。
これが進化の物語のなかで、もっとも巨大な
裂け目のはじまりだと言われている。

ヒトと類人猿を隔てる、とてつもない
距離の原点。
つまり言語を持つものと、持たないものの
分かれ道のことだ。

われわれは話し、類人猿は話さない。

だが進化の物語の中には
もう一つの巨大な裂け目が隠されている。
言語に次ぐような、深い谷間が。

テナガザルとオランウータン。
この二種の間でそれは起きている。

1900万年前にロスト・エイプから分岐した
テナガザル科。
1500万年前にロスト・エイプから分岐した
オランウータン。

彼らを隔てる進化のルート上に、別の
巨大な裂け目が存在しているのだ。

それは何か?
その正体を知るには、複雑な脳波測定器に
頼ったり、遺伝子ラボにこもったりする
必要はない。

どこにでも手に入るもの、それだけを
用意すればいい。

それは鏡だ。

(中略)

そこに鏡があれば、肉体を持つ生物は
すべて映るはずだ。

ところが、すべての動物に自己鏡像認識が
可能なのではない。
どういうことだろうか。
たとえば、シロテナガザルには
その能力がないのだ。

「鏡に映っている像は自分」ということが
どうしてもわからない。
これはシロテテナガザルのみならず
すべてのテナガザル科、つまりすべての
小型類人猿において共通している。

では、大型類人猿はどうだろうか。
彼ら四種、すなわちチンパンジー、ボノボ
ゴリラ、オランウータンは、いずれも
自己鏡像認識の能力を持つ。

1970年代に端を発する類人猿のマークテストで
こうした事実は明らかにされてきた。
マークテストとは、類人猿の顔に紅を塗ったり
頭の上に砂糖菓子を載せてみる実験のことである。
その後に鏡を見せて、紅を塗られたのが
「自分の顔」であり、砂糖菓子を載せられたのが
「自分の頭」であることに気づけるかどうかを
調べるのだ。

先程のテナガザルは気づけない。

鏡に何が映っているのかを
絶対に理解できないのだ。

・・・

DJ KAZURU


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