愚者の階梯
松井今朝子 著、拝読。
松井今朝子の劇場ものは
リアルで歌舞伎の裏側も
面白く読ませてくれるので大好き。
今回は、松竹(のような会社)の
専務と大道具方が殺されるミステリー。
息子を失った老歌舞伎役者が
孫に家の芸を受け継がせようとする
描写や、裏方の揉め事など
実話を読むように
興味津々で読んでしまいます。
活弁からトーキーへの移行期に重なる
大正から昭和初期の
興行は裏社会と一体なところも
あったでしょうから、劇場の権利を
めぐるバトルも面白かった。
これって歌舞伎座に行ったこともない人が
読んだらわかるのかな?と
思うことも多いのですが、まあ
芝居好きの為のミステリーなんだと思います。
DJ KAZURU
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