「文楽の家」
九代目竹本源太夫、
二代目鶴澤藤蔵 著、拝読。
平成23年の親子襲名のときに
出された本ですね。
文楽はそもそも世襲制ではないのですが
子供も同じ道へと言うことは
ままあります。
でも親が太夫で
息子が三味線
というパターンも幾つかあるのですね。
この本が出た頃は
不覚にも、まったく
文楽を観ていなかった。
その後、藤蔵の三味線の
大ファンになりましたが
源太夫については
2013年が最後の舞台なので
私は、まったく拝見出来ていません。
なので、本書でも源太夫のパートは
イメージできない話が多かった。
藤蔵の三味線は激しく
感情豊かなのが特色。
これでもかー、とバチを叩きつける様は
圧巻です。
三味線について詳しく説明があって
やはり50年くらい前と今では
三味線の皮も張り方も違うようなのです。
絹でできている糸も
質が大きく異なるということで
こうなると
もう何から何まで違うということに
なりますよね。
さわりの響かせ方も
昔は大きく鳴らすようにしてたとか。
「祖父は指すりを使わなかった」
という発言も衝撃です。
無くて弾けるのかなと思いますが
吉野葛を打ち粉にしてたそう。
真っ白になるじゃんと思うけど
それがこだわりだったんでしょう。
今の藤蔵さんも合間合間に
白い粉を右手におつけになってるけど
もしや吉野葛?
そして藤蔵さんは曲中に
切れないように、すばやく
糸をずらして調弦し直すのが
鮮やかですが、あれも
何分くらいで出来るか、と
練習されているそうです。
すごい速さで私はいつも
感心していますが。
DJ KAZURU
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