文楽第一部
「心中天網島」。
咲太夫休演のため
織太夫の代打。
燕三✕織太夫で
文句なしの大和屋の段でしたね
その後の道行いらないくらい。
好きな話なのですが
睦太夫の声がとても聴き取りやすく
冒頭集中できました。
玉男さんの遣う紙屋治兵衛がコタツで
メソメソしてる場面になると
蹴飛ばしてやりたい気持ちになりますが
小春と心中決意してからは
素敵な逃避行に見えました。まあ
すぐに死ぬんですが。
小春に刀を刺したあと
赤い腰紐をざっくり切り取って
鳥居に掛け
縊れる治兵衛。
最後に情けなく縊れるから
治兵衛を愛せます。
途中までただのクズです。
それにしても和生さんの遣う
おさんは、どう考えても人がよすぎる。
そういう原作ですが
子守か飯炊き女に
自分はなるので、惚れた女郎と
どうぞ一緒になってくださいって
完全にコケにされすぎて
頭おかしくなってる気がします。
3年間も過程を顧みず
女郎に貢いだ男と暮らし続けて
なにが正しいか分からなくなって
いるのが、おさんという女なのかな、と。
ああ
文楽は面白いなあ。
近松門左衛門はうまいね。
初演はどんな構成で
やったのか興味あります。
DJ KAZURU
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