六月大歌舞伎夜の部へ。

一階4-14で拝見しました。

仁左衛門さまホントすごいわ。

見慣れたこの話が
すごいドラマ性を
帯びてることが分かりました。

他の人が台詞言ってる時の
細かい芝居も目が離せないからずっと釘付け。

そして周りの役者も歌六をはじめ
みんな良かった!

椎の実取ってくれた気のいい人から
荷物取り違えで
ゆすりを始めるところの豹変ぶり。

表情が急にいやらしくなるとこ最高。

女房の着物の裾
スカートめくりみたいにして
じゃらつくのもいいし、
妹が男と
いちゃついてるとこに入ってきて
ニヤニヤするのもいいし、金庫が
開かないならちょちょっと開けましょ、の
笑えるところもいい。

とにかく手付き足さばき
全てがいがみの権太であるので、その後
改心したのに誰にも気づかれず
維盛一家を逃がしたのに
父親にズサっと刺されたあとの
やり取りはものすごく深みがあります。

あんまの笛を吹く表情ひとつとっても
観てる方も心が動きます。

壱太郎は明るくて
きゃぴっとした感じが愛らしいけど
びびびびびー、は
今年国立劇場でみた米吉のほうが
良かったかな~。

松緑の四の切は、階段裏から
ごろんと出てきた瞬間に
思わず笑っちゃうような感じで
やっぱり大きすぎるのかな?

軽やかさからは程遠くて
佐藤忠信で出てきた最初が
一番良かった。

ニンとか言うけど難しいねえ。
ただ松緑さんは素敵な役者です。
生かせる役があれば。

義太夫三味線の
長一郎さまが出てて嬉しかった。
この芝居は義太夫も大事ね。

久しぶりに幕間に
泡飲んだり

あわ大福も食べつつ

衣装展示眺めました。

歌舞伎座の名画というと
どうしても伊藤深水に引き寄せられますが

こちらは「神武天皇日向御発進」
安田靫彦の作。

また目立たないところにありますが
亀井至一の「山茶花の局」も
油絵の日本画って感じで迫力あって大好きです。

宮中にはこういう高貴な女性たちが
たちが働いていたのですねえ。
赤江瀑の小説みたい。

DJ KAZURU