「妾と愛人のフェミニズム」
石島亜由美 著、拝読。
明治初期の数年間
妾を権妻といって、法的にも
妻の次に尊重されるものとして
保護された時期はあったのです。
これについては山崎豊子や宮尾登美子の
小説に具体例がわんさかでてきます。
でも
キリスト教的な考えが入ってきたりして
一夫多妻は公にはなくなったのですが
そうなると旧士族や華族の正妻に多かった
病弱な女性が、なにがなんでも
子を生むことを課せられて
しまったのですね。
それまでは後継ぎは
妾の子で良かったのに。
本書にもあるように
明治天皇は孝明天皇と
女官の中山慶子の子。
大正天皇は権典侍だった
柳原愛子の子。
日本は最近まで跡取りを産むのは
妾の役目だったんですねえ。
そんなことを
つらつら考えながら読みましたが
つい最近まで女っていうのは
仕事にもつけなかったし、力のある男の
妾になって子供でも産めば、ようよう
いいじゃないかという感じだったんですよ。
ホント、女っていうだけで
我々は随分と社会からバカにされ続けた
ものです。
DJ KAZURU
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