淡路町の喫茶ショパン。
苦みも酸味も強い珈琲にびっくり。
大倉陶園のリムシリーズは良い。
・・・
池波正太郎
「竜尾の剣」拝読。
春陽文庫の復刻シリーズです。
池波正太郎って仇討ちにでかけて
数十年も敵が見つからず…っていう話
多いんですけど、その系譜にある
「抜討ち半九郎」が収録されていて
面白かったー。
逃げて、追い詰めて
繰り返すうちに、路銀もつき
乞食同様になってしまい
ついには追い求めたその相手と
すれ違ってもわからないほど
面相はお互いに変わり果てる。
もう討たれてやってもいい。
追手の惨めな姿を眼前に
そう思う心は確かにありながらも
我が子に一目合う迄は、と
執念深い己の業と向き合うくだりが
しみじみ来ました。
「生きていることも、また
地獄じゃ
この体中の骨という骨
肉という肉が粉々になるほどの
淋しさに、この身を噛まれながら
虫のように生きてる俺なのだ。
まア許せ、許してやってくれい」
ほかに盗賊の心の変化と
親子の情をドラマティックに描いた
「さいころ蟲」など
池波正太郎はやっぱりすごいと
再確認させられた短編集。
DJ KAZURU
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