栗崎碧 の映画
曾根崎心中 を観に
国立映画アーカイブ へ。
最初
見慣れない野外での文楽人形に違和感あるも、すぐに世界に引き込まれました。
屋外でロケもしてる
人形浄瑠璃
「曽根崎心中」の映画です。
確かに
こんな試みがあってもいい。
80年代に女性監督がやったんですね。
人形も床も最高の布陣ですけど
まず床が素晴らしい。
聞き取りやすい語りで
すっと内容が入ってくる。
三味線も色が豊かで聴き惚れました。
お初のアップが多くて
人形だから
目が開くか閉じるかしか
表情の変化はつかないはずなのに
めちゃくちゃ表情が変わる
(ように見える)。
実際の文楽の舞台でも
名人が遣うと表情の変化を感じますが
ライティングの効果か、より
はっきり見えました。
徳兵衛が
親の言う結婚相手を袖にして
自分を取ると宣言したときの
眉間がパカーンと開くような明るさ。
二人の未来がどうにもならないと
悟ったときの
十歳も老けたような疲労感。
もう死ぬだけ、と
覚悟を決めた時の諦念。
カメラアングルも
布団下女と徳兵衛を
階段上から見下ろすカットとか
殺される寸前のお初を
上から撮影するとか
文楽だとありえないので
そのへんも新鮮。
簑助さんの
遣う女は最高だね。
もう至芸。
DJ KAZURU
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