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2023イヴェント休業中、各コラム更新中《TIMCUBA動画有》

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2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

母殺し

「娘が母を殺すには?」

三宅香帆 著、拝読。

カラマーゾフの兄弟
オイディプス王
ハムレット
など、物語には大昔から
父親殺しから己を獲得していく
話があったのに
ずっと娘が母の呪縛から逃れる話は
見当たらなかったようなんですね。

私はオイディプス王が大好きなんですけど
父親殺しと言うよりは
逃れられない運命の物語に
ぐっと来てるので、父親殺しとして
読んでないのかも…と思ったんですが
このような話の
発展形が小説に多いのは事実ですね。

一方日本の少女漫画は
数十年前から母親殺しを
テーマに書いているし
そののち、実際に娘が母を殺す事件も
出てきて注目をあつめている、というのが
この本の主張です。

なるほど
萩尾望都のイグアナの娘は
わかりやすく母親の死をもって
本来の自分をとり戻す娘の物語だし
日出処の天子も、娘ではないけれど
母親嫌悪が強く描かれている
話でした。

他にも川上未映子の乳と卵など
文芸の世界でも
こういうテーマは近年増えていると、まあ
そうかもですね。

しかし
母親の抑圧を母親殺しで
解決した、といえば
医学部を10年近く浪人しても
母親に解放されなかった娘が
ついには母を殺した事件ですよね。

あっちを分析した本をむしろ
読んでみたいと思ってしまいました。

やっぱりこういう話になってきたときに
現実の事件の方に
興味を持ってしまうんですよね。

私はこの事件を知ったとき
娘は優しいから母親の要求を
受け入れ続けて浪人生活をしてたんだろうなと
思ったんですが、どうなんでしょう。

母親を殺す前に
そのエリアから脱出する冷酷さがあれば
殺さずに済んだんじゃないかしら。

著者は
「母の規範を捨てたい」という
欲望を持ち外へ出ることが
娘の立場の人には母殺しになるわけで
それが大事、みたいに
言ってますが、自分の好きなことを
母を顧みずにやることで
母親が泣き出したら気の毒で可愛そうだから
母の規範の中にいてあげよう、と
思う娘たちも多いことでしょう。

母親の意に沿わないことを
楽しくやろうとするときに、娘たちに
どこかで罪悪感を抱えさせてしまう。
それが日本の世間というものの
正体のような気もします。

DJ KAZURU


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