2024年のティンバ・シーン全体はどうだったのでしょうか。
Los Conquistadores de la SalsaとCombinacion de la Habanaは
チャランガマナーのクバトン系サルサを量産していますが、
突き抜けた良曲はなかなか見当たりません。
Alexsander Abreuはバンドとしてフル・アルバムを
発表しましたが、他のアーティストとのコラボに
曲のアイデアを出してしまっているせいか、
アルバムの中に新しい魅力のある曲はありませんでした。
そんな中でシーン全体から
好みの曲をリリースしたバンドを紹介します。
まずはEl Clan de la Habana。
2000年頃数多くあった
良質なティンバの感触がある曲
「Una vida pasada」でした。
続いてManana Club。
これは女性がリードボールをとるナンバー。
「La princesa de la Timba」
展開するメロディがキューバ臭くてなかなかです。
すぐラップやクバトン調に展開にするのではなく
ティンバはこういきたいと思わせる曲。
次はAzucar Negra。
女性ボーカルのバンドから男性ボーカルだけのバンドに
路線変更して久しぶりのアルバムリリース。
「Por ella todo」
ミディアム・テンポの落ち着いたキューバンサルサにこそ
リモンタの良いところが出ます。
そしてHavana City。
これが驚きの傑作アルバム「Superate」でした。
もともと2000年ごろに結成したバンドで、
長らくエンビーディア・レーベルからリリースしていました。
以前からボーカルが弱かったのですが、
今作ではゲストボーカル中心にしてリリース。
良曲づくしです。
そのアレンジはKlimax、Manolito、El Ninoを
足して3で割ったような感じで最高です。
クオリティは確実にトップ・バンドのレベル。
勢いでは2024年No1です。
こういうアルバムがトップ・バンド以外から出てくるうちは
キューバのティンバは終わっていないと感じます。
(福田カズノブ)2025.1.18
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