マノリートから人気フロントのAmaray、
Ruben & Gabiの3人が脱退したという噂は
新しいアルバムのリリース「Me estoy acostumbrando」で
事実だったということが裏付けられました。
普通、人気フロントで作曲も担当していたものが全て抜けたら、
そのバンドは失速してしまうのですが、
Manolito Simonetは、バンドを
アルバムをリリースできるまでに立て直しました。
その内容はなかなかのもの。
サルサ歌手サンタ・ロサの歌うナンバーなどは秀逸で、
Manolito Simonetのアレンジ力は
現在キューバトップであることがうかがえます。
AdalbertoもVan VanもPupyもNGも創設者を亡くし、
名前だけになっているなか、
このManolito SimonetとKlimaxのGiraldo Pilotoが
ティンバを引っ張っていると感じます。
脱退したRuben & Gabiは
もともとデュオグループとして活動している中、
Manolitoに引っ張られた形だったので、
今回の脱退は元に戻ったという感じです。
とてもPOPなサルサを書ける2人。
たとえればサルサ界のGaitanesのような存在です。
軸足はティンバではないようですが、
たまにリリースするサルサは他にない曲調です。
「Nada Se Compara Contigo (Salsa Version)」
今後もコンスタントにリリースしてほしい2人です。
そしてRicardo Amaray。
彼は作曲の才能があり、かつ特徴のある声の持ち主。
アレンジ・スタイルが彼の曲とマッチした時に
最高な楽曲が生まれます。
ちなみにこの曲「A mi me gusta eso」のコロは
Maikel Dinzaのスタイルをそのままもってきたもの。
一緒にやってみてよっぽど気に入ったのでしょう。
マノリート時代とは異なる彼独自のアレンジ・スタイルが
確立できればと思います。
以上が2024年のキューバン・ティンバ・シーンで
感じたことです。
経済は革命以降最悪の状況と伝えられていますが、
キューバ人は彼らの力で
なんとか乗り越えていくことでしょう。
(福田カズノブ)2025.1.20
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