
国立映画アーカイブにて
「夢の女」拝見。
よく90年代にこんな映画作ったなあ。
永井荷風の思う洲崎の情景と
ぴったりかどうかはわかりませんが
ファーストカットから
超好みの映画確定、でした。
洲崎の物悲しい遊郭のセットの
風情たるや。
煙草盆から火鉢
盆栽、枕屏風と隙のない調度。
音楽も小唄長唄新内と
全てホンモノ。
お座敷でやる吉原雀の唄い方ったら
艶があることこの上なし。
新派の俳優はもちろん
本物の幇間も出てる
玉三郎の美意識が詰まった
エグいこだわり方の映画。
芝居の一幕のように
見えるシーンもあって
さすが歌舞伎役者の
監督作品という感じ。

こういう作品での
佐々木すみ江と
樹木希林は実に上手い。
遣り手とばあやの役ですが
入れ替わっても良いと思う。
吉永小百合も
このとき40代だったことを
忘れさせてくれる別次元感。
惜しむらくは
吉永小百合が
永島敏行と揉めてる時も
二代目楓と話し込んでる時も
高いびきの人がいたこと。
ほぼ寝てたことになりますね。
人に迷惑かけるために映画館来たのかしら。
ここはシルバーだと300円台で
一本映画が見られるので
映画がどうしても見たいと言うよりは
行くところがない老人の
たまり場的側面があるのですよね。
せめて静かにしてほしい。

DJ KAZURU
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