2009年のティンバ・シーンの特徴は、
キューバ国外バンドの活発なCDリリースでした。
国外ティンバの雄、Tiempo Libreはバッハを
取り上げるという実験作を発表。
その弟分Timbaliveもデビューしました。
さらに年末には、テキサスのHavana NRGも待望の
セカンドをリリースし、USティンバは活況を呈しています。
内容では、Tiempo Libreが実験作だったので、
Havana NRGを推薦。安定感があります。
一方、北欧ティンバも勢いがあります。
Calle Realは、セカンドを発表。そして、
Calle Realのメンバーも参加している弟バンド
La Tremendaもデビューしました。
北欧ティンバは、2000年頃のキューバの
ティンバ・サウンドを土台にラテンにはないコード感で
乾いたグルーヴを出しているのが特徴。
カリスト・オビエドのバンドやLatin Dance Bandの
存在もあって目が離せません。
そして、新興勢力として登場してきたのが、
イタリアのレーベルによるティンバ。
Ciclon Cubano、N`TAYA、Croma Latinaなどが
次々にCDデビューしました。
これらのバンドは、打ち込みを意識したベース・ライン
とバスドラが特徴的で、明らかにレゲトンを意識した音作り。
その中で、ティンバがより強いのはCiclon Cubano。
レゲトンはN`TAYA。そしてCroma Latinaは
サルサ色が強いといえるでしょう。
2009年をみると、ティンバの中心はキューバ国内から国外へ
移動したかのようで、関連バンドが次々に
デビューしてくる様子は2000年頃のキューバ国内を
彷彿させるものがあります。(コラム20090705参照)
これからは、ティンバというサウンド・スタイルだけを聴かせる
のではなく、いかに良い楽曲を作れるかが勝負どころでしょう。
(福田カズノブ)
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