
目黒シネマにて「鉄男」。
1989年、塚本晋也監督
田口トモロヲ主演
35mmフィルムでの上映。

爆音上映というから
どれだけ大きいのかと
不安半分でしたが、内容に
即したボリュウムで
釣り合いが取れているから
大きすぎるとは思わなかった。

腹に響くベース音が良いですね。
サラリーマンとおぼしき男を
襲った身体の異常、何故か
鉄に身体を侵食され
自分が自分でなくなってしまう。

それだけの話を
奇っ怪な鉄くずまみれの
映像を早回し多用で
見せていくのですが、これは
近年スチームパンクと
呼ばれているものかもですね。

病魔に侵され
自分を制御できなくなる姿にも似て
鉄はどんどん男の姿を変える。

恋人とおぼしき女も
鉄の中に取り込んでしまう。
この作品で世界的に
評価された塚本監督ですが
実は情緒の人だと
私は思ってるのです。
だから
「六月の蛇」とかも
また観たいですね。

目黒シネマは
初訪問でしたが
過去の名作、といっても
ひとひねりある作品を
上映し続けています。
若い女性スタッフが多く
柔らかい雰囲気。
お手洗いも清潔、更に
「突然アレになったら
このカード持ってきて、ブツと
交換します」
的な掲示がしてあるのも
好印象。
老舗映画館なれど
雰囲気が柔らかく、エントランスに
上映作品の関連ポスターが
ずらりと貼られているのも壮観。

二本立てを
観る体力がないので
失礼しちゃいましたが
二本で1600円はお値打ち。
館主の
気概が感じられました。
映画ってこういう人たちに
支えられてるんですね。

帰りは
果実園リーベルにて
フルーツサンド。
DJ KAZURU
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