
仁左衛門演じる毛谷村六助を観に
幕見へ。

今回、奇数日しか出演がないとあって
幕見も瞬殺でしたが
その割に両隣が寝落ち気味で
微妙な気持ち…。

やはり華があるなあと思いました。
80歳過ぎてるとは感じさせない動き。
武芸には秀でているけれど山家の
親孝行な男、お人好しの六助という
地味なキャラクターを
大きく魅せてくれます。

年齢を考えれば
驚くほどシャキシャキした六助です。
老婆の遺骸を見て全てを悟った時の
にざ様のキラーンとした目!
ただのお人好しではいられなくなった
六助のキャラクターがガツンと感じられました。
葵太夫の安定感がいろんなものを
支えてくれてますね。
お園は私の大好物
孝太郎が安定の芝居。
女武芸者のキリリとした
ところから一転
六助が婚約者とわかった時の
可愛らしさがいい。
面白いくらい力持ちなところと
笑っちゃうくらい乙女な部分が
激しく交互に出る孝太郎スタイル。
虚無僧姿からお嫁さんモードになるとき
帯を回し袈裟をかけかえて
紫の足袋を脱ぐっていうのを
やるんだけど
正月の時蔵のときより
段階を踏んでゆっくり替わってたように
見えました。
子役の中村歌昇の次男
秀之介は正月の国立でも
この役で出てましたね。
こういう子供を軽々抱えているように
見せられる仁左衛門のすごさ。
幕が下りればゼイゼイしてるかも知れません。
以前、軽やかに人形を使う
名人の簑助が、実は歩くのもやっとの
体調であったと知って衝撃だった
ことがあります。

ともかく
観客にそれを気づかせず
夢の世界を見せてくれる人たちの
素晴らしさよ。
DJ KAZURU
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