今の世の中をきっちり語れる人のひとりは
70歳代を迎えた古井由吉氏でありましたか。。。
私には「頼れる日本人」それも文学人がいることが
とても好ましく感じるのです。
近現代の日本文学をひととおり
読まれた方ならばかなり細かく話のニュアンスも
分かるはずですが、そうでなくても学ぶところ
多いでしょう。
テーマは多岐にわたっておりまして
作家というものの存在感の移り変わりから
所作を鍛えなくなった現代人の色気のなさ、まで
もういちいち平伏したくなるような
名言が飛び出します。
そしてすべてが実に平易。
どうして今の日本人はこうなったのか。
経済について、個室社会について
戦争について、年をとることについて
格差について・・・。
堅い話かな? と読み進むと
「いま女性の顔が荒れているでしょう。あれは
男が悪いんです、女を求める男が少ないから」
なんて発言で締めたりして、吹き出しそうになることも。
私が古井氏を知ったのは高校生の時分で
当時の師から「杳子」を薦められて読みました、が
「内向の世代」なんて言われても
まるで分からなかったですね。。。もういちど読もうかしら。
(DJ KAZURU)
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