食堂かたつむり 小川糸著
童話みたいなかわいいお話でした。
料理の持つ力の大きさを感じます。
愛情ある誰かの手による
料理を胃におさめていく行為は
癒しに他ならないのですから。
そして、「料理する」
行為も自分自身にとっての癒しとなり得ます。
主人公の考える料理は
かなり多国籍で、へえーと思うようなメニュウも
ありましたが、今の日本人にはこれが
ぴったりくる感覚なのかも。
飼い豚を丸ごとあますことなく
料理する場面なんかは、ペットとしての、と同時に
食肉としての豚についての考え方として
素晴らしい結論にもなっていると思います。
折角いい話だったのですが、「番外編」は蛇足。
男同士がこそこそ愛し合っているっていうのも
「ハルミ君」みたいなステロタイプのゲイ像にも
なんだかウンザリ。
(DJ KAZURU)
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