2005年、2006年、2007年
立て続けに来日してすっかり
日本のキューバ音楽ファンの
心を掴んだバンバン、
3年ぶりとなるコンサートが、
新木場スタジオコーストで行われました。
ステージに登場したメンバーも
再来日なのでリラックスしていて、
リーダーのファン・フォルメルも健在。
「チャペアンド」からスタートしたライブは、
ここ2作からのピックアップで
お馴染みのものばかり。
少し気になったのは音響。
音のバランスがややこもった感じで、
ピアノやドラムの音が弱い感じでした。
ところが、それもライブが30分ほど進むと
気にならなくなってきたのです。
バンバンのサウンドは、リズム重視で、
メロディラインを奏でるのは、
シンセやボーカルであることがほとんど。
他のトロンボーンやバイオリンは、
バックビートやシンコペーションを
リズム楽器として形成しているのです。
バンバンのサウンドは数万人の聴衆を
もともと想定していて、
ベースラインはシンプルに、
あとはボーカルとコロで曲が成立するように
作ってあります。
数万人もいれば、音響をいくら良くしても、
聴こえるのはベースと歌だけ、
その他の楽器はビートの一部で
何か抜けても大丈夫なようになっているのです。
バンバンのライブは、1曲1曲超絶な演奏やアレンジが
あるわけではないのに
徐々に体が乗ってきて、止まらなくなります。
それがバンバンの素晴らしいところなのでしょう。
偉大なるマンネリズム。
同じことをやり続けても聴衆は飽きることがない。
目先のテクニックや変わったアレンジは
新鮮で驚きがあっても
続けているとしだいに飽きてしまうのです。
バンバンのサウンドの魅力は、
一本調子で飽きた先にこそ
真の感動が待っているというところ。
そんなことを強く感じたライブでした。
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