「浅草のおんな」 伊集院静
最初はこれが現代の話なのかどうか
と、思うほどの粋と人情に包まれた
描写に戸惑いましたが、いい連作短編!
着物の柄のような装丁も色気があります。
故郷を捨てて、男でさんざ苦労してきた
女性が40年かけて「浅草のおんな」に
なる、なんともきっぷのよい(でもウエットで
ほんのり裏街道な)ストーリー。
浅草といえば「祭り」でありますが
その土地の誇りを持って生きている
人々にとっての祭りの重さも書かれています。
神輿を担ぐことを許されたなら
ようやく土地の人間として認められるなんてこと
実感として分かる人も少ないように思いますが
大切にすべきことのように感じます。
それにしても女神輿って恰好いいもんなんですね。
一度間近にて拝見したいものです。
(DJ KAZURU)
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