仏教のどっかの宗派のはなしで
人間の悪性のひとつとして
「むさぼり」があるというのを耳にしたことがありまして
あーホリエモンのことね、と、その時は
思ったんですが、量販店で
米や水を買い占める光景を
東京のど真ん中で拝見しますと
誰にでも潜む悪性であったかと思わざるを得ません。
此処は東京、なので
普段利用しているお店で、普段どおりの
買い物をするのであれば、不自由はないはず。
日頃からお付き合いがある
地元のお米屋さん、酒屋さん、八百屋さんは
みな顧客と声を掛け合ってギスギスすることなく
物を配分していました。
個人商店は、大手スーパーに比べて
何でも高いと思いますが、専門性の高い
品揃えとアドヴァイスを得られるという
メリットがあります。また
個人商店さんの顧客になっていれば、情報も
おのずと入りますから、品薄時、あわてて
買い占めに走って「むさぼる人」に
なることを避けられます。
皆が一円でも安い商品を求めて
大手スーパーを利用する時代になって、幾つも
町の酒屋さん、お米屋さんは
潰れていきましたが、私は個人商店(たいていは
小さな家族経営であります)が
好きですから、ここ何年も
「こんにちはー」といって入店、二言三言の
世間話をしながら買い物をする昔風のやり方です。
たとえばレアなモルトが入荷したら
感謝の気持ちとして、量販店より割高な
水やソーダも同じ酒屋さんで同時に買い求めます。
お店のご主人も奥さんも、私が何丁目の
どのマンションに住んでいるかや
家族構成の詳細を知っています。
中にはおつりには必ず新札が出てくる
明治時代創業のお店もあり、商売の
美しさを学ぶことさえできます。
(DJ KAZURU)
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