2008
0092(GG)
1 Frutero Moderno
2 Calle Luna, Calle Sol
3 Siacara
4 Sabor, Swing y Sahoco
5 Buche y Pluma6 Amanecer en Calithea
7 A la Griega
8 La Polemica de la Mandarina
9 Fachada o Nada
10 Mujer Divina
11 Abre que Voy
12 Alarma
バークリー出身の才気溢れるベネズエラ人ピアニスト
ゴンサロ・グラウによるキューバ音楽の新解釈。
彼は2000年頃に別名義バンド、TIMBA LOCAにて、当時としては
驚くほど都会的なジャズとティンバの融合をやってのけた人物でもあり
ティンバがもう煮詰まるしかないという状況になっても、アグレッシヴなサウンド展開を
ぶつけてきましたので、非常に頼もしい存在に思われておりました。
そんな彼も今作では
アイディア勝負だった時期を完全に通過。
ある種の到達点を見せてくれたといえましょう。
個々のメンバーのテクニックも確かで
楽器のひとつのようにグルーヴするボーカルがホーンと絡み合っていく様なども実にドラマティック。
ラテンとしては都会的、とかいうレベルではなく
他のジャンルのトップクラスの作品と並べて聴いても
充分に聴き応えのある一枚となっております。
ベネズエラという国はグアコを排出しているだけありまして
キューバ人のお家芸である「音楽をミックス」ということも負けず劣らず得意なようです。
ゴンサロ・グラウとGUACOがある限り、「侮れない国」であり続けるでしょう。
ラテンとジャズというのは非常に近く、それ自体の融合としてはありふれたもののように
思われているわけですが、所謂ラテンジャズというものはジャズを演奏するものからは
難しく、ラテンを演奏するものからは型どおりで少しつまらないものという印象を
もちがちなのだということを耳にしたことがあります。だとするならば
ゴンサロ・グラウは、それまでのラテンとジャズの融合を
はるかに超え、二つのテーマをこれ以上はない形で結びつけて
世に送ったのです。
(DJ KAZURU ★ 2008/06/24)
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