村山由佳 著 「放蕩記」
自伝に近いような
母と娘の確執に焦点を当てた
作品ということで楽しみにしてた一冊。
この作者、本作品を待つまでもなく
「ダブルファンタジー」で
母親との間にわだかまりがあるなーと
睨んでました。
「抑圧的な母親」って私の読み解きが
大正解。
厳しい母親の顔と
わがままな押し付けの両方を有する
母親ってさほど珍しいと思わないし
その後の「放蕩ぶり」も
常識の範囲内ではないかと感じましたが
逃げられない自分のルーツとの
戦いってなかなか直視できないものだと
思うので、これをしっかり
書いたのはすごいです。
精神科医が新聞エッセイで
「自分が還暦くらいになっても
昔、親にされたこと言われたことの
恨みが根深い人がいますが
親も人間なのだからを広い心になって
ひとつ許してやりましょう、それが
自分も楽になれる道」
と、いうようなことを書いていたのを
思い出しましたが
相手が呆けるというのは
一つの終着地点なのやも知れません。
(DJ KAZURU)
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