島田雅彦氏がUOMOで連載していた「男のお稽古」企画が
本になりました。
コンセプトは
「身に付かなくたっていいのだ。格好さえ付けば」
裏を返せば、これは何事も簡単に会得など出来ないと言う前提なのでありまして
華道、乗馬、作法、トランポリン、天麩羅、ふぐの調理まで色々なものに
島田氏が取り組んでいるのですが、大変面白いです。
舞踏、という項もありますが、サルサを嗜む世の中年男性など
まさに「不惑の手習い」の気持ちで若い先生方から
ダンスの指導を受けたことがあるのではないでしょうか。
あとがきにて、島田氏は
「男は女に比べて、習い事に及び腰だったり、億劫がったりするところがあるが
もはや恥を掻くことを恐れないのが、大人というものだ。他人に笑われようが
真剣に趣味や遊びにかまかけてみせるところにダンディの本質がある」
と述べております。
支持したい考え方です。
ところで
島田氏がNHK「知るを楽しむ」シリーズにて
オペラ偏愛、なる講座を先月からやっているのをご存知でしょうか。
氏のオペラ好きは広く知られている事実ですが
作家的センスから発せられる独自解釈なども、興味深く毎回楽しみです。
第一回放送「ドン・ジョヴァンニ」の回など
「手篭め」って言葉を30回くらい連発していましたからね
ひやひや致しました。
最近のNHKは寛容になったものです。
(DJ KAZURU)
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